「生物多様性」の大切さ!

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先週末は、”「ただの虫」を無視しない農業 総合的生物多様性管理”等を書かれ
ている、桐谷圭治さんの講演を聞いてきました。
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テーマは、「生物多様性ってなぁに?害虫・益虫・ただの虫(サイエンスカフェみつぎvol..11)」。

昆虫生態学者の桐谷先生でも、「生物多様性」とは何か、その複雑さと背景の深さから
捉えきれず、永遠の課題であるとのこと。

ただ、とても大切な視点。
「人は昆虫がいなければ生きていけないが、昆虫は人がいなければ生きていけないものは2種のみ」。

農業も、環境破壊の張本人。
農業の活動によって、その多様性は喪失している。
作物として利用している種が2300種あるうち、食料の90%は、15種の植物に依存している。
ある麦畑ではある草原と比べて、昆虫の種類が半分以下、優先種は95%以上。

トノサマバッタは、本来、害虫でも益虫でもない「ただの虫」だが、
優先して隊群となると「害虫化」する。

現在の害虫の王様「ツマグロヨコバイ」や「ハスモンヨトウ」は、近代的農業、
農薬・化学肥料の多用によって、害虫としての地位を確立してきた経緯。

一方、人口爆発、農地減少、森林伐採(人工林の増加)、地球温暖化等によっても、
昆虫は減少していく。
例えば、桐谷さんの研究によると、地球温暖化が進むと昆虫がいなくなる可能性がある。
アブラムシ、カメムシ、アブラムシなどは、30℃以上の高温(真夏日など)が続くと、
発育障害が起きる可能性がある。

昆虫がいなくなれば。
昆虫ゼロ→被子植物ゼロ→アリなどがいなくなり土壌が痩せ、イネ科・灌木・シダ類などゼロ→鳥ゼロ→人は穀類と海産物でしばらくは生き延びられる。。。

スケールが大きすぎて、実感として湧かないが、一つの問題は、大きなスケールのものの
縮図だと思います。

今も、この先も、世界で爆発的に増え続ける人口の割合以上に、食料生産が増えていかなければならない。
50年後に人口は1.5倍に増加するが、農地は減少し、食料生産は横ばい。

温暖化が進めば、食料生産は下がる事が濃厚。
例えば、イネは、気温が1℃上昇すると7%の減収。

農業の面において大切なことは、
「農地生態系における生物多様性・安定性・生産性の両立と適正化」という、
Sustainable Agriculture。
桐谷先生の考えにとても共感しました。

今、僕ができることは、今の農業の質をより高めていくこと。
先ずは、身近な昆虫を知り、彼らを意識すること!

「害虫・益中・ただの虫」
短期的に見れば、どの虫が良いやつで、どの虫が悪いやつ、となりやすいけど、
全ての虫がいることで、農業による作物生産が可能。
害虫に対してどう向き合うかも、これまで以上に大きな課題となりそうです。

私生活においても、毎月1つでも、より環境負荷の低減につながったり、環境の保全に
繋がる取り組みを行っていきたいと思いました!(^^)!

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