8/21(土),広有研【夏の現地見学会@三次市】ご案内!

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※東広島観測所

以下、広島県有機農業研究会技術部の恒例イベント【夏の現地見学会】のご案内です

今夏は、広有研の流通部を担当しています浜井陽一さんの『もぐもぐ農園』を見学させていただきます。ハウス6棟と露地の計70アールで年間20種類の野菜を無農薬で作られています。キノコの菌床や竹チップなど植物由来のものを土の中で丸ごと発酵させる炭素循環農法で葉物野菜をハウスで周年栽培されており、2017年に有機JAS認証を取得されています。秋冬野菜の作付けに向けて準備中の畑、太陽熱養生処理をされた畑に秋冬野菜を播種している様子などの見学を予定しています。三次市の補助金を活用し、ハウスやハウスの潅水システムを導入し、潅水の省力化や人件費削減に成功しています。また、綿密に練られた播種計画や出荷計画はこれからハウス導入を考えている方やハウス栽培をされている方にも大変参考になると思います。皆様のご参加お待ちしております。

【日時】8月21日(土)14時から16時
【集合場所】もぐもぐ農園
〒729-4305 広島県三次市三良坂町長田532-5
【見学農場】
もぐもぐ農園
【参加費】会員無料、非会員1000円
非会員様は、この機会にご入会いただくと会員扱いとなります。
【申込方法】締め切り8月14日(土)
定員20名(スタッフ含む)車は10台ほど駐車できます(出来るだけ乗り合わせでご参加ください)。
技術部 荒谷浩一まで下記をご連絡ください。
名前(参加者全員)、電話番号、車の有無、車の乗り合わせ希望の有無。
Eメール:arachan831@outlook.jp
Tel:090-2867-3525

※参考
2020年度、夏の現地見学会の様子(ブログ)
「あわや自然農園」報告の一部↓↓↓
 山口県有機農業研究会の会長、粟屋怜さんが主宰されている農園です。粟屋さんは、有機農業をビジネスとしてというよりも、暮らしの一つとして25年間営んでいます。
圃場では、水稲を約1ha、多品目野菜を約1ha作付けしており、3名のバイトの方と一緒に栽培管理されています。肥料は、主に緑肥です。作物の栄養は、緑肥の他、田畑転換による地力発現が期待されています。農産物の販売は、インターネットなどによる宅配の他、地域のスーパーなどが主で、お客様のご要望に応じて臨機応変に対応。バイトの一人、山根さんが月に1~2回、マルシェでの販売もされています。荷造り作業の際には、障害福祉センターのスタッフの方々も加わります。
 見学させていただいた田んぼでは、草管理が行き届き、粗植で植えられた稲が伸び伸びと立派に育っていました(写真1)。田んぼがある場所は分散しており、種類が異なる土壌がいくつか見られました。いずれの田んぼでも、稲は肥料ではなく、地力で育ち少し淡い緑色です。周囲の慣行田と比較すると色の違いは一目瞭然です。草管理は、管理のしやすい田んぼかどうかで、合鴨による抑草と、米ぬか散布による土壌還元による抑草とに分けられていました。
今夏は山口県においても、ウンカの個体数が平年の10倍以上と大発生しています。慣行田では、ウンカが増殖し、ツボ枯れの兆候を示すものが半分以上、見られました。粟屋さんの稲では、ウンカがほとんど見られません。クモやアメンボがたくさんいます。生物多様性も豊かで、生き物スタッフがチーム一丸でウンカなどからも守りながら稲を育んでいる気がしました。
畑の方では、ミニトマト、キュウリ、ズッキーニ、ピーマン、ししとう、ナス、金時草など夏野菜の他、大豆、ニンジン、キャベツなど秋野菜の圃場を見学させていただきました。中でも印象的だったのは、ナスと大豆圃場です。ナスは、夏野菜の基幹作物で、約20aの作付けでした。ナスの周囲は、バンカープランツである、ソルゴーとオクラが混在する形で植栽されています。ソルゴーのみというのはよく目にしますが、オクラが入るのは面白いと思いました。オクラの真珠体には、アザミウマ類の天敵であるヒメハナカメムシが集まります。土着天敵を増殖する工夫が参考になりました。ナスの収穫は、なんと、バイトの方がお1人でされているそうです。その方は、他のスタッフが出勤する頃に仕事を終え、帰り際には「明日はもう来んで」という決めゼリフで帰られるのが日常だそうです。大豆は、山根さんが栽培管理の主担当となり、お客様と一緒に、種まき、草取り、土寄せ、収穫、脱穀、味噌づくりまで、農業体験としても行っています(全て山根さんの発案)。
農業はコロナの情勢下においても、人手不足が深刻化する一方です。あわや自然農園では、過疎地でありながらも、スタッフに恵まれています。バイトの募集はしたことが無いそうです。粟屋さんのもとには自然と人が集まってきます。あわや自然農園は、ある意味、大家族で営まれていると思いました。
その他、見学会の後に、参加の皆様でランチを兼ねて交流会を行いました(写真2)。老若男女、みんなで自己紹介をしたり情報交換を行いました。私は、このような多様な方との交流は、幅広い考えを知る機会となり、とても勉強になります。ギックリ腰などで体調が万全でないにも関わらず、「何としても今日は参加したい」という強い気持ちで参加して下さっていたベテラン農家さんが複数いらっしゃいました。「農業は一人ではできない」「今日しか勉強できないことがある」とおっしゃられていた言葉が身に沁みました。私も、年齢を重ねてもその気持ちを持ち続けていきたいです。

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