山口県の水田土壌、診断基準値に基づく土壌養分の分布割合2024!

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  ※東広島観測所


令和6年度データ駆動型土づくり推進事業での土壌診断結果、
山口県のものについては、物理性と化学性(場合によっては生物性)の数値から改善策のコメントを記載させていただき、本日、メール、LINE、郵便のいずれかで送らせていただきました。
調査にご協力いただきました皆様、有り難うございました。
 ※広島県については、まだフィードバックの目途が立っておりませんが、データが揃い次第、早急に送らせていただきます。


水田土壌は、宇部市、山口市、防府市、岩国市において有機農業を営む52圃場を調査しました。

調査結果は、山口県の土壌診断基準値と照らし合わせてみてみました。
その主な傾向としては、地力(腐植、可給態チッソ)があり、リン酸と石灰が多く、珪酸と鉄が不足する、ことです。

水稲では吸収する養分の約7割が地力由来なので、ベースがしっかりしています。
その理由は、JAさんや農家さんによると、山口県は昔から畜産業や林業が盛んで、堆肥など地域資源が投入され続けてきた歴史が大きいのではとのことです。

リン酸・石灰の過剰は、経営体によるところが大きいです。
珪酸の不足は、経営体によるところが大きいです。
鉄は、経営体によるところと、地域性がありそうです。

調査にご協力いただいた経営体が取り組む水稲作付面積は、50ha以上。
その一部ではありますが、経営体ごとに水田土壌の傾向は同様であるため、
これくらいの面積は、同様の傾向にある可能性も考えられます。

養分が過剰なところは減肥もしくは無施用で、
不足するところは補うことで、
収量・品質の確保につながるはずです。

「有機農業では先手が必須」なので、無理なくできるところから取り組めると良さそうです。
堆肥や有機質肥料は様々な養分を含んでおり、化学肥料のような単肥があまり無く、土壌養分のバランス調整が難しいからです(特に養分を減らすことは)。
収量・品質の確保には、農薬を使用できないので、作物の免疫力、健全性によるところが大きいからです。

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