広島県の水田土壌における現状と課題~21,22年度~!

晴れ
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最低5.6℃
  ※東広島観測所

2021~2022年度にデータ駆動型土づくり推進事業で
広島県内の畑や水田の土壌診断をさせていただきました。
 ※有機農業を営む農地が中心。

これらの結果から、広島県の土づくりの現状と課題が見えればと思いデータを整理してきました。

広島県では1983年に土壌診断基準値が示されてから、約40年。
現状では診断基準値から外れる土壌が多く、土壌環境の悪化が進む可能性も感じました。

現状では作土層が薄く、栄養バランスが崩れている。
気候変動による極端異常気象が増えるなか、お米の品質や収量に影響が出やすい水田が多い、ということです。


毎年、稲は天候や害虫による影響を受けやすい状況ですが、この様な状況でも毎年安定した収量・品質のお米を生産する農家の共通点は以下です。
・土壌の栄養分は少なくてもバランスがとれている
・作土層が深い(根張りが良い)
・地力が高い(堆肥などによる土づくりを徹底している)
・定期的に土壌診断を実施してる


対策としては、
☆土壌の状況を把握する(土壌診断、その内容の把握)
☆目的をもった土づくり(土壌環境に応じて短期・長期的視点で地力を維持・向上)

だと考えられます。

実感としてですが、
今回の土壌診断を通じて、
低投入・安定生産が可能な最も効率的に地力を高めていける土づくりは、
「堆肥(繊維系有機物)+単肥」の施用

による栽培だと思いました。
 ※有機農業とは異なりますが、環境保全型農業になります。

またこれを踏まえて、ブログで書かせていただきます。
世界的に土壌の劣化が進む一方で(2/3以上が劣化)、生産量も0.3%/年ずつ減少し続けているとされています。

しかし、農家がどう土壌を接するかで土壌環境は豊かな方向に進むものと確信しています。
地球温暖化対策においても、土壌環境をどのようにするかが、最有力なのかもしれないと思うようにもなりました。

何とか、豊かな土壌環境を未来に引き継いでいければと思います。


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