【緑肥間作(草生栽培)】は未来への投資!

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※東広島観測所

作物を育てる畝と畝の間に(当農園では通路部分、草生部分)緑肥作物を育てる栽培方法を「リビングマルチ」とか、「緑肥間作」といいます。
目的によって呼び名が異なります。

当農園の草生栽培では、雑草の代わりに緑肥を育てる場合が、これらに当てはまります。
写真3.緑肥間作として麦を導入している軟弱野菜の畑。麦は夏場に自然枯れするために、抑草効果が高い。

今年度から有機農業の環境保全効果が高い栽培方法の一つとして、農水省が取り上げているせいか、
「緑肥間作」や「リビングマルチ」のお問い合わせが増えています。

それも一つのきっかけとなり、緑肥間作の草生栽培を増やしています。
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じゃがいも畑
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麦・クローバーの緑肥ミックス

軟弱野菜類
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麦・クローバーの緑肥ミックス

トマト
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麦・クローバーの緑肥ミックス

イネ科とマメ科の植物はとても相性が良いし、個人的に好きなので、麦とクローバーの混播が多いです。

緑肥間作としての草生栽培の効果は、地力を高める(土づくり)、天敵を増やす(生物多様性を高める)、
炭素を貯留する(環境保全効果を高める)、雑草を抑制する、表土の流出を抑える、作物周囲の微気象環境を整える、土壌の物理性・生物性・化学性の改善などありますが、
1番は土づくり、地力を高めるために、僕は行っています。

当農園の畑の9割以上は、地目は水田です。

全国的に、水田転作の畑は、地力が低下していることが分かっています。
稲作の田んぼでも、地力が低下しています。

日本の水田では、過去、2千年程度、地力が維持されてきました。
それが、この40年間で、著しく低下しています。

世界の土壌でも、同じ様な傾向が続いています。

大きな理由としては、農作物の価格低下(経費をかけて有機物など投入して土づくりを行うのが困難な
状況に)と高齢化(体力的に土づくりの作業が困難な状況に)により、適切な土づくりが困難になり、
生産と環境保全という相反する手入れのバランスが崩れているからです。

今の農業では、意図的な手入れ無しでは、土が衰えていく一方です。

換金できない緑肥の種を蒔き、それを育てるのは無意味だと思われることも少なくありませんが(笑)、
当農園では、未来への投資だと思い、最高レベルの優先順位で緑肥間作に取り組んでいます

畑の中で小さな自然を再現し、植生遷移のスピードを早めることが、結果として地力の維持・増進に
繋がるものと信じて取り組んでいます。

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