広島県の水田土壌における理化学性の状況【無機態窒素】!

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  ※東広島観測所


2021~2022年度にデータ駆動型土づくり推進事業で
広島県内の畑や水田の土壌診断をさせていただきました。
 ※有機農業を営む農地が中心。

これらの結果を整理しています。
広島県の土づくりの現状と課題が見えればと思います。

広島県の水田土壌における理化学性の状況【無機態窒素】
●無機態窒素が不足する土壌は10割である
●無機態窒素が適正域にある土壌は0である

窒素は、作物体に数%含まれ、作物が必要とする養分のうち最も生育に影響します。
作物体では、核酸、タンパク、酵素、葉緑素やホルモン物質の構成元素になります。遺伝や細胞分裂に関与し、生育促進、養分吸収、同化作用などに働いています。

窒素が欠乏すると、植物体が淡緑色~黄化し、根の生長が鈍くなるなど、生育・品質が低下します。

ただし、土壌診断で無機態窒素(アンモニア態窒素、硝酸態窒素)が欠乏していても、無機態窒素の数値だけでイネの施肥量を推測することは難しく、その判断材料の1つとなります。
※イネはアンモニア態窒素を好む好アンモニア性作物。

イネが吸収する窒素は、無機態窒素が3~4割、地力窒素(有機物が源となって微生物分解をえて供給される窒素)が6~7割とされています。
そのうえ、土壌中で窒素の形態変化はとても速いので、無機態窒素の結果だけで水田への施肥量やイネの生育予測は難しいです。

土壌の無機態窒素が適正域にある広島県内の水田は0の状況です。

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