広島県の畑土壌における理化学性の状況【苦土/加里】!

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  ※東広島観測所


2021~2022年度にデータ駆動型土づくり推進事業で
広島県内の畑や水田の土壌診断をさせていただきました。
 ※有機農業を営む農地が中心。

これらの結果を整理しています。

広島県の土づくりの現状と課題が見えればと思います。

広島県の畑土壌における理化学性の状況【苦土/加里】
●苦土/加里が過剰域にある土壌が7割程度
●苦土/加里が適正域にある土壌が3割程度

広島県では、土壌診断基準値は1~2です。

土壌の塩基類である、カルシウム、マグネシウム、カリウムの濃度やバランスは、作物の生育に様々な影響を与えます。
濃度のみならずバランス(塩基バランス)が大切なのは、作物によるカルシウム、マグネシウム、カリウムの吸収は拮抗作用によって相互に抑制的に働くからです。

・カルシウムの吸収は、マグネシウム、カリウムが多いと抑制されます
・マグネシウムの吸収は、カリウムが多いと抑制されます
・カリウムの吸収は、カルシウム、マグネシウムが多いと抑制されます

塩基バランスの補正は、塩基の含有量や塩基飽和度(別途、掲載)を参考にしながらの作業となります。
例えば、カルシウムの施用で補正するのか、マグネシウムの施用で補正するのか。

私は、「石灰/苦土」よりも「苦土/加里」の方を優先して補正して
いくべきだと考えています。
カリウムが多いと、カルシウムとマグネシウムの吸収が抑制されるのを実感し、特に冬期等においてマグネシウムの欠乏症状を目にする機会があるからです。

補正には、土壌診断に基づく土づくりが大切です。

土壌のマグネシウム/カリウムが適正域にある広島県内の畑は3割程度の状況です。

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