広島県の水田土壌における理化学性の状況【pH】!

曇り/晴れ
最高15.2℃
最低-3.3℃
 ※東広島観測所

2021~2022年度にデータ駆動型土づくり推進事業で
広島県内の畑や水田の土壌診断をさせていただきました。
 ※有機農業を営む農地が中心。

これらの結果を整理しています。
広島県の土づくりの現状と課題が見えればと思います。

広島県の水田土壌における理化学性の状況【pH】
●pHが適正域にある土壌が約半数
●pHが過剰域・不足域にある土壌が約2割

pHは、土壌分析の中でも最も重要なものだと考えています。
作物の生育や土壌微生物の活動にダイレクトに影響します。

pHが高いと、
マンガンなど微量要素の欠乏、
塩基バランスの崩れ、
リン酸の固定、
(イネが好む)アンモニア態窒素の割合減少(還元状態では関係ありませんが)
などのリスクが高まることが考えられます。
しかし、今回の結果では全てpH6.0~6.5におさまっており、イネの生育も良好であったため、問題ないと思われます。※ケイカルや苦土石灰の施用が一般化している現在では、pHの適正域(広島県の土壌診断基準)を5.5~6.5に改善しても良いのかと考えています。

pHが低いと、
アルミニウムの過剰害、
リン酸の固定、
モリブデンなど微量要素の欠乏、
苦土やケイ酸の欠乏、
硝酸化成細菌など土壌微生物活性の低下、
などのリスクが高まります。

土壌pHが適正域にある広島県内の水田は半分程度の状況です。

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